屋根材別のトラブルとメンテナンス手順!素材ごとに異なる“寿命”と“守り方”を知る

屋根は、雨や風、紫外線などから私たちの住まいを守る重要な部分です。しかし、常に過酷な環境にさらされているため、時間とともに劣化し、様々なトラブルを引き起こす可能性があります。

屋根のトラブルを放置すると、雨漏りや建物の構造部分の腐食など、大規模な修繕が必要になるケースも少なくありません。そうなる前に、ご自宅の屋根材に合わせた適切なメンテナンスを行うことが、住まいを長持ちさせる秘訣です。

この記事では、日本で広く使われている代表的な屋根材ごとに、よくあるトラブル事例とそのメンテナンス方法について詳しく解説します。

1. スレート(コロニアル・カラーベスト)

新築住宅で最も多く採用されている、薄い板状の屋根材です。比較的安価でデザインも豊富な点が特徴です。

よくあるトラブル

  • ひび割れ(クラック):経年劣化や飛来物、踏み圧などが原因で発生します。小さなひび割れでも、放置すると雨水が浸入する原因になります。
  • 色あせ・塗膜の剥がれ:紫外線や雨風により、表面の塗装が劣化します。美観を損なうだけでなく、屋根材自体の防水性が低下します。
  • コケやカビの発生:塗膜が劣化すると、屋根材の表面が水分を含むようになり、コケやカビが繁殖しやすくなります。屋根材の劣化を早める原因となります。
  • 棟板金(むねばんきん)の浮き・釘抜け:屋根の頂上部分を覆う金属の板(棟板金)が、経年劣化や風の影響で浮いたり、固定している釘が抜けたりします。強風で飛ばされる危険性があり、雨漏りの直接的な原因にもなります。

メンテナンス方法

  • メンテナンス時期の目安:10年~15年
  • 部分補修:小さなひび割れは、専用の補修材(コーキング)で埋めます。
  • 屋根塗装:色あせや塗膜の剥がれ、コケの発生が見られる場合、高圧洗浄で汚れを落とした後、下塗り・中塗り・上塗りの工程で再塗装を行います。これにより、屋根材の防水性や耐久性が回復します。
  • 棟板金の交換・補修:釘の打ち増しや、コーキングによる補強を行います。劣化が激しい場合は、新しい棟板金に交換します。

2. ガルバリウム鋼板

近年人気が高まっている、錆びにくく耐久性の高い金属屋根材です。軽量で建物への負担が少ないのもメリットです。

よくあるトラブル

  • 表面の傷:飛来物や工事中の不注意で表面に傷がつくと、そこから錆(さび)が発生することがあります。
  • もらい錆:他の金属製品(釘や針金など)が屋根の上に放置されると、その金属の錆が屋根に移ってしまう現象です。
  • 塗膜の劣化・色あせ:スレート同様、経年で塗膜が劣化し、色あせやチョーキング(手で触ると粉が付く状態)が発生します。
  • へこみ:雹(ひょう)や飛来物によって、屋根材がへこんでしまうことがあります。

メンテナンス方法

  • メンテナンス時期の目安:15年~20年
  • 部分補修:小さな傷は、タッチアップペンなどで補修塗装を行い、錆の進行を防ぎます。
  • 屋根塗装:色あせやチョーキングが見られる場合、スレートと同様に高圧洗浄と再塗装を行います。金属屋根専用の錆止め塗料を使用することが重要です。
  • 屋根カバー工法(重ね葺き)/葺き替え:屋根全体の劣化が進行している場合、既存の屋根の上に新しいガルバリウム鋼板を重ねる「カバー工法」や、既存の屋根を撤去して新しくする「葺き替え」を検討します。

3. 瓦(和瓦・洋瓦)

日本の伝統的な屋根材で、非常に高い耐久性と断熱性を誇ります。陶器瓦は、塗装メンテナンスが基本的に不要な点が大きなメリットです。

よくあるトラブル

  • 瓦のズレ・割れ:地震の揺れや強風、飛来物によって瓦がズレたり、割れたりすることがあります。
  • 漆喰(しっくい)の崩れ:棟瓦(屋根の頂上部分の瓦)を固定している漆喰が、経年劣化で剥がれたり崩れたりします。放置すると、棟瓦のズレや雨漏りの原因になります。
  • 谷板金(たにばんきん)の穴あき:屋根の面と面が接する谷部分に使われている金属板に、落ち葉などが詰まって腐食し、穴があくことがあります。雨漏りに直結する深刻なトラブルです。

メンテナンス方法

  • メンテナンス時期の目安:漆喰は10年~20年、谷板金は20年~30年
  • 瓦の差し替え・補修:割れた瓦は新しいものに差し替えます。ズレている場合は、正しい位置に直します。
  • 漆喰の詰め直し:古い漆喰を剥がし、新しい漆喰を詰めて棟瓦を固定し直します。
  • 谷板金の交換:劣化した谷板金を新しいもの(通常は錆に強いステンレスやガルバリウム鋼板)に交換します。

まとめ:定期的な点検で住まいの寿命を延ばそう

屋根のトラブルは、初期段階では気づきにくいことが多く、発見したときには被害が拡大しているケースが少なくありません。ご自身で屋根に上るのは大変危険ですので、最低でも10年に一度は専門業者に点検を依頼することをおすすめします。

専門家による定期的な点検と適切な時期のメンテナンスが、予期せぬ出費を防ぎ、大切な住まいを末永く守るための最も確実な方法です。ご自宅の屋根の状態が気になる方は、ぜひ一度、信頼できる屋根専門業者に相談してみてください。

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